ウィリアム・シャーロック・スコット・ホームズことシャーロック・ホームズはイギリス人の男性。鋭い観察眼と優れた記憶力を持ち、些細な事柄から物事を推理することを得意としている。コンサルタント探偵(諮問探偵)を職業としており、「世界で唯一」と自称している。スコットランド・ヤードが解決困難と判断した事件の捜査に協力する(実際は無許可で介入することも多いため、彼を邪魔者扱いする警官も多い)ほか、市民からの依頼も受け付けている。ただし彼が調査するのは自分が興味を惹かれる事件のみ。
経歴[]
生い立ち[]
ごく普通の両親のもとに生まれたシャーロックは、いつも兄であるマイクロフトにバカにされながら過ごした。幼少期には海賊になることを夢見ており、赤ひげという犬を飼っていた。
最初の事件[]
1989年、プールで大会中に死亡した水泳選手カール・パワーズの死に疑問を持ったシャーロックは、彼のシューズがなくなっていることに気付き警察にその事を訴えた。しかしまだ少年であったシャーロックの声は聞き入れられず、カールは事故死として処理された。
ジョン・ワトソンとの出会い〜ピンク色の研究[]
ロンドンで連続して発生した奇妙な連続死亡事件について警察が行っていた記者会見のさなか。被害者はすべて自殺であるという発表がなされると、発表していた刑事と記者たち全員の携帯電話に「違う」とだけ書いたメールが届く。送り主の署名にはSHとあった。会見場を出たレストレード警部とサリー・ドノヴァン巡査部長は、送り主がシャーロック・ホームズであると察していた。
ロンドンでルームメイトを探していたシャーロックは、聖バーソロミュー病院の死体保管庫でモリー・フーパーと共に、死体に痣ができる時間に関する実験を行っていた。その直後、マイク・スタンフォードの紹介でやってきた元軍医ジョン・ワトソンに出会う。身なりや携帯電話からジョンの素性を言い当てたシャーロックは、名前と住所を告げると病院を立ち去った。
翌日、シャーロックとジョンのふたりはハドソン夫人の下宿に住み始める。家主のハドソン夫人に挨拶をしていると、レストレード警部が現れる。連続死亡事件の被害者と酷似した状況を示す4人目の死体が現れ、しかもこれまでの被害者と違いダイイングメッセージを残していたことから、シャーロックに捜査協力を求めてやって来たのだった。シャーロックはゲームが始まったと狂喜し、助手としてジョンを誘うと現場へと向かった。現場へと向かう車中、シャーロックはジョンに彼の素性を言い当てた推理の詳細を説明。ほぼすべてが的中していたが、ジョンの持っていた携帯電話が彼の兄ではなく姉のものであったことを知り悔しがる。
シャーロックが現場となったアパートに到着すると、サリーと共に彼と仲の悪い鑑識のアンダーソンが嫌味を言いながら出迎えた。シャーロックは二人の不倫関係を言い当てると、颯爽と現場に入っていく。アパートの一室では被害者であるジェニファー・ウィルソンの死体が彼を待ち構えていた。死体は全身ピンクの服装で、うつ伏せの状態であった。
シャーロックは、死体に残されていた痕跡から、ジェニファーがカーディフから来た観光客で、複数の男性と不倫関係にあると推理。ジョンが死因を薬物による窒息であると判断し、連続死亡事件の4件目であると断定。着飾った観光客である彼女がスーツケースを持っていなかったことから、シャーロックは一連の事件が自殺ではなく殺人であると確信する。また、彼女が床に爪で刻んでいた「RACHE」は、「RACHEL」と書こうとして力尽きたものであると考え、レストレードに「スーツケースとレイチェルを探せ」と告げた。
性格[]
頭脳明晰だが非常にプライドが高く、周囲を小馬鹿にして何事も自身を基準に考えるため、彼のことを良く思っている人は少なく、友人はほとんどいないことが示唆されている。
人間関係[]
両親と兄のマイクロフト・ホームズがいる。幼少時代には“赤ひげ”という名前の犬を飼っていた。作中に両親の名前は出てこないが、シーズン3の最終回で母親が執筆したという「燃焼の力学」という著作には“M.L.HOMES”と著者名に記載されている。
トリビア[]
- グラフィティ・アートを描く街の不良少年やホームレスらによるネットワークを情報屋として利用している。
- ヴァイオリン演奏にも秀でる。「三の兆候」で演奏した「ジョンとメアリーのためのワルツ」は自作で、作曲の才能も披露している。
- 禁煙中だが本来はかなりのヘビースモーカーであり、自分を満足させる事件がない暇な時は、拳銃を乱射したり銛を振り回したりなど常軌を逸した行動を取る。自身を「高機能社会不適合者(ソシオパス)」と評している。
- 情報を地図のように辿る「精神の宮殿」という独自の技術を用いて自身のあらゆる記憶を呼び起こすことができる。また、この技術を用いて精神世界に入り込むことも可能。
- テレビ番組やゴシップ、また天文学など自分が興味を持たない分野への知識は全く無いと言っていいほどである。
- 自分のホームページ「推理の科学」に、異なる240種類の煙草の灰やさまざまな香水の嗅ぎ分け方についてなどのブログを書いているが、あまり人気はない。
- シャーロックとマイクロフトの両親であるホームズ夫妻を演じたのは、シャーロックを演じるベネディクト・カンバーバッチの実の両親である。ふたりは共に俳優。
- シーズン3ではマヌグセンが持つシャーロックの情報として以下が示されている。
- コンサルタント探偵
- ポルノの好み:ノーマル
- 財政状態:不明
- 兄:マイクロフト・ホームズ
- M.I.6(資料参照)
- 公的に死亡していたとされる期間 2011-2013
- 弱点:ジョン・ワトソン
- アイリーン・アドラー(資料参照)
- ジム・モリアーティ(資料参照)
- 赤ひげ(資料参照)
- バスカビルの犬
- アヘン
- ※のちに弱点に「モルヒネ」が追加される
俳優[]
ベネディクト・カンバーバッチ。俳優のティモシー・カールトンとワンダ・ヴェンサムの間に生まれた。英国立劇場などの古典舞台でキャリアを積み、映画やテレビドラマに出演。ホームズ役では英国アカデミーテレビ賞主演男優賞にノミネートされたほか、『戦火の馬』『裏切りのサーカス』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『ホビット』などの大作映画に出演。2014年の映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』ではアカデミー主演男優賞にノミネートされる。2014年に女優・舞台監督のソフィー・ハンターと婚約し、2015年に結婚。2015年に第1子となる男児が誕生。2017年に第2子男児誕生。
声優[]
三上哲。日本の俳優。プライムウェーブ・ネクシード所属。声優としてはベネディクト・カンバーバッチの吹き替えとしてホームズ役のほか、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『パレーズ・エンド』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などの作品を担当している。
登場エピソード[]
- SHERLOCK シーズン1 – 第1話 『ピンク色の研究』
- SHERLOCK シーズン1 – 第2話 『死を呼ぶ暗号』
- SHERLOCK シーズン1 – 第3話 『大いなるゲーム』
- SHERLOCK シーズン2 – 第1話 『ベルグレービアの醜聞』
- SHERLOCK シーズン2 – 第2話 『バスカヴィルの犬』
- SHERLOCK シーズン2 – 第3話 『ライヘンバッハ・ヒーロー』
- SHERLOCK ミニ・エピソード - 『幸せな人生を』
- SHERLOCK シーズン3 – 第1話 『空の霊柩車』
- SHERLOCK シーズン3 – 第2話 『三の兆候』
- SHERLOCK シーズン3 – 第3話 『最後の誓い』
- SHERLOCK 特別編 - 『忌まわしき花嫁』